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写真の水彩風フィルタ処理 (1)プラグインフィルタを使うPainter で使えるプラグインフィルタを使って、デジタルカメラの画像を色がにじみ、色の輪郭に濃い境界のある、水彩風な絵に加工してみます。今回はブラシによる手描きはまったくなしで、フィルタ処理のみを使います。 使用するプラグインは 【 PaintEngine プラグインを使う 】 で紹介している PaintEngine と、【 AmphiSofts 】 から入手できる Simplifier です。どちらも無料で使えます。 これはどちらも Photoshop 互換プラグインで、Paint Shop Pro や Fireworks でも使えます。(このほかに Photoshop 専用タイプのプラグインもあり、Painter では使えません。) Windows 用しかありませんので、Macintosh で似たような効果を出したい場合は、下のの水彩効果の原則を参考にして試してみてください。 水彩っぽさを加えるために、次の 3 つの 原則 を使いました。
写真画像に処理を加えるときは、画像ファイルを開いたらまず クローン して、そのクローンで作業すると、うっかり元のファイルに上書きしてしまう事故を防げます。 これが今回使ったデジタルカメラ画像(部分)です。(Panasonic DMC FZ1 で撮影。) オリジナルデータの 50% に縮小してから作業しました。
「効果」メニューから AmphiSoft Simplifier を選ぶと、次のようなダイアログが出ます。 |
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スライダ設定を上の数値に合わせて「OK」ボタンを押してください。 フィルタ処理された画像はこうなります。 なかなかいい感じで、色の変わり目にはっきりした境界ができているので、これが 水彩境界 として使えます。しかし、水彩と言うにはくっきりしすぎているので、もう少し柔らかい絵にしたいですね。
そこで PaintEngine の「mass poster」プリセットを使いました。このプリセットはすこしぼかしながら均等な色面を作ってくれるので、お気に入りです。 |
PaintEngine を起動するとこのダイアログが表示されます。左右は設定スライダ、中央は 【 PaintEngine プラグインを使う 】 で解説しているボタンとプレビューです。 プリセットのリストから「mass poster」を選びます。そのままの設定では細部が消えてしまうので、左下の Amount スライダの設定を 1.0 程度まで下げてから「Apply」ボタンをクリックします。 PaintEngine での処理で絵の輪郭が柔らかくなり、より水彩っぽくなりました。いい方向に行っているようなので、さっきの Simplifier とこの PaintEngine を同じ設定でもう 1 回ずつくりかえします。さらに柔らかくなります。(このへんは好みです。)
PaintEngine の「mass poster」プリセットをかけると絵が全体に暗くなるので、Painter の「効果」−「色調効果」−「明度/コントラスト」を使って明度を 15% ほど上げました。
この種の輪郭があまりくっきりしていず、細い線による描写もないような画像は、拡大リサイズしてもあまり劣化しません。フィルタ処理の計算対象はピクセル単位なので、サイズの大きい画像では(縦横 1,000 ピクセルを超えるあたりから)フィルタの効果が画像全体との比率で小さすぎになります。また、フィルタ処理にかかる時間も画像の総ピクセル数に比例して長くなります。 これでフィルタ処理は終わりです。さらに水彩っぽさをつけ加えるために Painter 本体の機能も使っていきます。 (Last Modified: 2003/10/18) |
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