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circlePainter 8 使いはじめガイド

Painter 8 については 【 アトリエどどど 】【 Painter 8 レビュー 】 にも情報があります。

ブラシライブラリ

ブラシバリアントの数が多いので、目的のものが選びにくいのみならず、ブラシ切替え動作が少しとはいえ重くなっています。それに対応するためにはブラシライブラリを編集する必要があります。

ここで、日本語 Windows 版ではひとつ問題があるということを 【 Charako House 】 の Charako さんが指摘しています。 【 Painter 8 情報(ブラシに関することあれこれ) 】 に詳しい解説がありますが、要するに「標準ブラシ」にあるブラシバリアントの削除をしても、次回起動時に復活してしまう、という問題です。(メディアヴィジョンからも、この現象を確認したという返事をもらったそうです。) この問題が起きる場合、先に「標準ブラシ」フォルダを複製して別の名前をつけ、「環境設定」から別名のフォルダのほうを指定しておかないと、ライブラリの編集がまったくできないことになるので注意してください。

  • 新しく「お気に入り」(名前はなんでも)のブラシカテゴリーを追加して、気に入ったブラシバリアントをみつけたらそこにコピーする。新しいブラシカテゴリーの作成の手順は次のとおり。この操作は通常のキャンバス上でも Brush Creator (ブラシクリエイター)の中でもできます。
    1. キャンバスに新しいブラシカテゴリーのアイコンにするための絵を描く。
    2. 選択ツールでその絵を囲んで選択した状態にしておく。
    3. Brush Selector (ブラシセレクター)の右端の三角をクリックして表示されるメニューで Capture Brush Category (ブラシカテゴリの取り込み)を選択。表示されるダイアログで名前をつけて保存。
    4. 最後に選択されていたブラシバリアントが、新しいブラシカテゴリーと同じ名前のバリアントとしてひとつだけ入っている状態で、ブラシカテゴリーが作成されている。
  • いつも使うブラシライブラリからいらないものを捨てていく。
    1. ブラシライブラリの初期状態のフォルダを別名で複製して、同じフォルダレベルに置いておく。こうしておくと、必要になったらいつでもブラシセレクターのメニューの Load Library (ライブラリを読み込む)からライブラリを切り替えられる。
    2. ブラシバリアントを使いながら、これはいらないと思ったものはブラシセレクターのメニュー、あるいはブラシクリエイターの Variant (バリアント)メニューから Delete Variant (バリアントを削除)で削除していく。
    3. バリアントがかなり減ったところで、まとめられるブラシカテゴリーはまとめる。これは Explorer や Finder からのファイル操作が必要。【 ブラシファイルの構造 / Painter 8 】 を参考しながら、残ったバリアントを他のブラシカテゴリーに移動した後、空のブラシカテゴリーを削除していく。このとき付属のブラシカテゴリーアイコンの JPEG ファイルも削除。

ブラシライブラリの内容はそのままで、もっと便利に使う方法を、どどど さんが 【 Painter 8 ブラシを簡単に見つける 】 で提案しています。ブラシの並びがこれまでのカテゴリーの並びに近くなって便利です。

いくつかブラシを切り替えて使うとき、Tracker (履歴)を表示 しておくと、使用したバリアントの履歴から前に使ったものに切り替えることができます。同じバリアントでもプロパティバーからサイズ以外の数値を変更すると、新しく Tracker に追加されます。

新しいレイヤーマスク

以前のバージョンを使っていたユーザーは、仕様がまったく違うものになっていることに注意。逆に Photoshop ユーザーにとっては、操作が同じになったのでわかりやすくなっていますし、レイヤーマスクのデータを保持したまま PSD ファイルでの受け渡しができるようになりました。

Painter 7 までは透明レイヤー上のそれぞれのピクセルについて、その不透明度(どのくらい濃く表示するか)のことを、レイヤーの「表示マスク」と言っていました。表示マスクにフォーカスを移動して、そこに 白で描いて消し、黒で描いて表示する ことで、レイヤーの表示の濃さを部分的に調節していました。

Painter 8 では「レイヤーの不透明度」(これまでの「表示マスク」)とレイヤーマスクは 別物 で、レイヤーマスクはレイヤーの上から覆って隠すシートのようなものになっています。レイヤーの不透明度を「直接」には編集できません。

編集したい場合は 【 Painter メモ (4) 】 の「Painter 8 以降で以前の表示マスクの編集と同等の作業をする」の項目を参照してください。

Painter 8 でレイヤーの一部を隠すには、まずそのレイヤーについて レイヤーマスクを作成 しなければなりません。レイヤーパレットの下にボタンが並んでいますが、この右端の「朧月」みたいなのが、レイヤーマスク作成ボタンです。あるいは、レイヤーメニューから Create Layer Mask (レイヤーマスクの作成)を実行します。これで「真っ白な」レイヤーマスクができます。

新しいレイヤーマスクでは、白はマスクが透明 (表示される)、黒はマスクが不透明 (隠す)です。フォーカスをレイヤーマスクに移動し、(レイヤーリストのサムネイルでレイヤーマスクをクリックしても移動できます)、黒で描いて消し、白で描いて表示 します。

このレイヤーマスクをレイヤー本体の不透明度と結合してまとめるには、Apply Layer Mask (レイヤーマスクの適用)を実行します。

Painter 7 までで表示マスクのデータを使用してかけていた効果は、レイヤー上での右クリックメニューから、Select Layer Transparency (レイヤーの透明度を選択)して、そのまま、あるいはチャンネルに保存して使用します。Create Layer Mask From Transparency (透明度から新規レイヤーマスクを作成)は、現在のところ、レイヤーの透明度の階調を 2 階調に変換してしまうので、避けて通ってください。

このへんについても、マニュアルでは古い仕様の「表示マスク」と混同して記述してある部分がありますが、上の説明から理解できると思います。

以前の「ユーザーマスク」は Painter 8 の「チャンネル」です。

レイヤーパレット

(以下、チャンネルパレットについても同じ操作。) パレットの長さ(上下の高さ)は、レイヤーパレットとチャンネルパレットが合体しているときは、レイヤーまたはチャンネルのリストの下の 空白部のいちばん下のピクセル 1 列 (パレット枠との境界の上)をつかんで下に引っぱると、長さを伸ばせる。逆に縮めることもできる。

ホットポイントの上にカーソルが乗ってもカーソル形状に変化がないのないのでわかりにくいが、パレット上でマウスボタンを押し下げた状態、あるいはペンを押しつけた状態で、通常は「手のひら」カーソルに変わってパレット内ずらし機能に切り替わるところ、このホットポイントではカーソルは矢印のまま。

レイヤーパレットとチャンネルパレットが単独のときは、それぞれ普通にパレットの右下部分をつかんでサイズを変更できる。

Painter 8 ではパレットはある程度 横にも 広げられる。

その他

  • 選択ツールでの、現在選択されている範囲の位置と大きさ、スポイトツールでの、拾った色の数値などは、Info (情報)パレットの下部に表示されます。
  • インストール直後の「ブラシトラッキング」がヘンです。前のバージョンのようにそのまま使うと違和感があります。一度はブラシトラッキング設定をして下さい。これは Painter.set ファイルに記憶されます。また、ブラシトラッキングの Velocity (設定)のいちばん上のバーがたいへん小さい数値になると思いますが、これはたぶんバグじゃないかと思うので、手作業でちょっと上げておくほうがいいかも。それでも速度による表現はちょっとおかしいみたいではあるのですが。
  • Painter 7 で搭載された「新水彩」の Cap Factor (キャピラリ)の設定バグが取れたので、テクスチャがあってしかもザラザラではない水彩ブラシが使えるようになりました。キャピラリが 0.000 あるいは 0.100 になっているところを 0.010 程度の小さめの数値に設定しなおします。

(Last Modified: 2003/10/14)

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