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かぶら屋 雑記 (4) Painter 情報収集の現場 (2003/05/15)現場、とか言うと大げさかもしれませんが。そんなにユーザー歴が長いわけでもないのに Painter 情報のページなんかを公開してる、その裏の実状とかについてちょっと。 基本に「パソコンやソフトウェアの仕組みについて知るのが好き」という方向性があるんで、ふつうに絵を描く上ではどうでもいいことも、けっこう調べます。 日頃の基本的情報収集としては、英語ニューズグループと英語の Painter メーリングリストの購読(たまに参加)。グラフィックソフトについて、仕組みで興味がある問題が出てきたら Google。Painter についても何かと Google。Google 普及以前だったらムリだったことも多いと思います。このへん「英語屋」だからトクしてます。 代表的な英語の参考書は購入してあります。でもその内容を自分の記事に使うことはありません。読んだことが理解につながって後で他のことについて書くときにタメになっている、というようなことはありそうです。(あまり勤勉じゃないんで、全部読んでいるわけでもないです。) いちばん重要な情報源は、各バージョンのヘルプ(ユーザーガイドのデジタル版)と、これまでに配布された PDF です。デジタルなものは「全文検索」ができるので、インデックスに収録されてなくでも情報が拾えます。さらにその中でも貴重なのが、Mark Zimmer が書いた Painter Tech Notes という PDF。これは Painter 4 あたりの時期に配布されたもののようですが、ウェブで拾ってきました。内容は「カラーセットファイルの記述文法」、「テキストファイル形式でのスクリプトの記述文法」、「ColorTalk 解説」、「テキスタイルの記述文法」(これは Painter 6 に Weave.PDF というのが付属していますので、そちらのほうがおすすめ。Corel の FTP サイトの Painter 6 のところにもあります)、「ノズルの作成」(これはユーザーガイドにだいたい書いてある)、「Macintosh と Windows 間のファイルのやりとり」(PC Exchange がどうとか……、古いです)、となっています。(現在はリンクが行方不明ですが、 ただ、さすがに Painter Tech Notes は古いので、スクリプトの実際はここに書いてあることからかなり違ってきています。もっと新しい資料があればいいんですけどね。 IrfanView で色調修正 (2003/05/24)なんだってわかりやすくて手間が少ないのがいいわけで。しかも値段がタダの道具でできるならなおいいわけで。 IrfanView がずいぶん進化してしまって、軽さがなくなったとかも言われるわけですが、それでも起動は当然ながら Photoshop とは雲泥の差で軽いし、Paint Shop Pro その他と比較してもまだ速い。進化したので「効果」関係もちょっといじれるようになって、気がつけば「Enhance Colors」(色調レタッチ)というダイアログがありました。ここにスライダが 6 本あるわけですが、これはわかりやすいしまとめて設定できて、いいんじゃないだろうか、と思うわけです。 「Apply to original image」ボタンを押すと、ダイアログを開いたまま元画像に適用されます。IrfanView にまだ欠けている機能は、JPEG 書き出しのときの画質とファイルサイズ確認。 消しゴムで消せるカラーシャープペンシル (2003/06/12)最近、コピー用紙に下描きを描いてそれをスキャンして使う、という方法も少しやりはじめて、色鉛筆で下描きした上から鉛筆描きしたほうが少しはどれが必要な線かがわかりやすい、というのを学習し、じゃあ、その下描きの下描きには何を使うか、という問題が持ち上がり、ちょっと文房具関係も再チェック。 適当に検索してそこからウェブページを読む、ということをやっているうちに、色鉛筆だけでなく、カラー芯のシャープペンシルというものもある、というのを知る。そしてそういうのを実際に使ってみよう、と文房具屋に行ったら、なんだか「消しゴムで消せる」シャープペンシルというのもあった。すでに使っている人から見れば、今ごろ何言ってんの、というとこかも。 普通の(消しゴム対応してない)カラー芯と、この消しゴム対応の三菱 uni ish というカラーのシャープペンシルと、両方試してみました。この ish はほんとに素直に消しゴムで消えますね。コピー用紙に下描きするのにとても便利そう。と思ったけど、なかなかちょうどいい色がない。青が「濃すぎる青」と「薄すぎる青」しかない。最近「スカイブルー」という色が追加になったそうで、それをみつけたら買ってみようと思ってます。同時に追加されたオレンジはいい色です。 この「消せる」シャープ芯はちょっとカサカサした感触で、最高、ではないけど、なにしろ消せるし、わりと軽く描けるので、なかなか使えそう。(が、成分の配分のせいか、例外的にどうも描きにくい色もあって、特にローズピンクはダメ、ミントブルーも苦しい。) カサカサでどんどん芯が減るけど、これは消せる成分配合のせいだったらしかたないかな。バラ売りだとシャープペンシルが 1 本 100 円、芯が 1 ケース 200 円。 ふつうの色鉛筆やパステルなんかと同じく、フィキサチフをかけると発色がよくなる。(普通紙にプリンタで印刷したものも、フィキサチフで色が鮮やかになるので、雨対策にもなるし、試してみてください。) 下は uni ish で描いたものを同じ設定でスキャンした結果。右はフィキサチフ後。特に青がとても強くなるので注意が必要。
このサンプルは実寸の 60% くらい。綿棒によるボカシを少し入れてあります。シャープペンシルなのでハッチングの線がはっきり残りがち。 山形さんの「例の裁判」 (2003/06/25)山形浩生のファンとかまではいかないけど、ちゃんとした仕事をする人は好きだ。いっぽう、山形さんを告訴した小谷真理を敵視するほどには知らないけど、たまたま読んだ『聖母エヴァンゲリオン』はダメな本だと思った。引用するのが好きみたいだけど、引用元も読まんのかい(おぼろげな記憶でズレた引用をしてる)、とか。強引に机上の(言語だけで繋がっているだけで、実体のない)論理を構築するのが、何の役に立つんかい、誰か「こ〜ゆ〜のは評論としてダメ」と言ってやれよ、学生さんが信じちゃうよ、とか。(「ダメ」というタイプの人間が大学に残らないからダメになっている、悪循環のようなものがあります。) で、その小谷さんにケンカを売った、山形さん。個人的にどうとかいう話ではない。日本の文学評論の現状を憂える糾弾である。もっと広く言えば、日本語の扱いについての問題提起である。なので、ちょっと記憶に留めていたのですが、その顛末について山形さん本人の文章があったので紹介です ⇒ 【 というわけで、例の裁判の全貌未満以上 】、いまさらだけど、面白かったので。 コーヒー会社の陰謀 (2003/06/27)まず問題は、コーヒーの「仕様」についてうるさい客が少ないということなんだろう。よそんち行って、「何を飲むか」と聞かれて、「コーヒー」と言うとインスタントしかないのが多いことから考えると、自分ちでコーヒーを入れる(「淹れる」つうのはなんか大げさだ)人は少ないんだろうか。外出先で飲むのはともかく。 コーヒーはうまくて安くないといけない。このごろ豆で売ってるのが多いけど、鮮度の問題もともかく、あんな値段では困る。質のほうもばらばらのようだ。どこで値段が積み上がるのか。いちどコロンビアみやげのコーヒー豆をもらったが、すごく安くてすごくうまかった。(コロンビア産が好き、というのもあるけど、絶対的にもうまいコーヒーだったと思う。) 値段の問題から考えて、妥当なのは缶で買うしかない。これだとそこそこ特売なら 400g あるいは 500g で 600 円程度である。お買い得パックみたいな袋入りもあるが、これは最初からコストダウンしてあって、内容がよろしくないのでボツ。で、あの「缶」という形態ですが。いわゆる「主婦」だと大きいと感じるかも。さらに、「コーヒーは缶を開封したらさっさと使い切れ」と言われているので、量の多い缶は人気がない、と推測する。が、ここにひとつ大きい「情報操作」がある。 日本のコーヒー缶には「要冷蔵」と書いてない。コーヒーは大きい缶を買っても冷蔵庫に入れればたいへん長い期間問題なく飲める。じつは日本のコーヒー販売会社の団体かなんかに、「要冷蔵と明記してほしい」という嘆願書をすごく前に書いた。が、無視されたようだ。誰が損をするのか、というと、そりゃ、冷蔵庫に入れずにまずいコーヒーを飲むはめになる消費者であり、冷蔵庫に入れることを知らないために割安な缶入りを買わない消費者であり、そのために缶のコーヒーの選択肢が狭くなっている缶入り粉レギュラーコーヒーの消費者であり、粉で買うと鮮度が悪いと思って高い豆を買って自宅で挽いている消費者である。 さらに、缶のコーヒーは「すでに挽いて粉になっている」のだけど、この粉が荒いので、カフェオレやらエスプレッソに使いにくい。濃く抽出するためには粉は細かい必要がある。以前 KEY COFFEE がフランスの Carte Noir という「大衆消費」レベルのブランドのもの(袋入り)を輸入販売していたことがあり、これはうまいし、濃く出た。(うちはメリタドリップ。理由は後処理が楽だから。) が、消費者に気づいてもらえなかったらしく、すぐなくなってしまった。むちゃくちゃ残念。日本の缶入りは形式としてはアメリカの缶入りと同じだけど、あれって何用に挽いてあるんだろうか。パーコレーター(アメリカではよく使うが、すごくまずいコーヒーができる)とかだったら、許さん。コーヒーメーカーも基本的にメリタドリップと変わらないと思うが……。ちょっと湯温が高いかな。 このごろスーパーのインスタントではないコーヒーの売場がちょっと狭くなった気がする。なんかまた新しい調達先を考えないと。 ところで、有機物は基本的に酸素があって室温だと酸化されて劣化するわけで、緑茶も冷蔵庫に入れるのがいい。(と、このごろは袋に書いてあったりする。) 醤油もそう。人間の体内の「酸化」もふくめて、「酸化」がけっこう話題にのぼるようになったのはいいことですね。 hp psc 2150 設置例 (2003/06/28)うちはとても狭い。部屋が狭いのもともかく、部屋の総面積のなかに詰め込んでいるモノの量が比率的に容量をかなりオーバーしている。部屋の壁 2 面に大学生協のスチール本棚を並べてあるが、とっくにあふれている。(スチール本棚の上にも天井まで本を詰め込んであるし、ほかの部屋にもさらにこのチープなスチール本棚あり。) その奥行きの浅い(と言ってもペーパーバックや文庫本は二重に詰められる)スチール本棚に、プリンタ複合機(プリンタ・コピー機・スキャナ)も詰め込み。 スチール本棚に詰め込める Hewlett-Packard のプリンタとか複合機は偉い。ついでに psc 2150 は「黒顔料インク+カラー 3 色インク」と「カラー 3 色+フォト 3 色」がカートリッジ交換で切り替えられるので、「くっきり」も「写真画質」も 1 台で。スキャナは初期設定にクセがあるけど、(くっきりしすぎ)、設定すれば優秀な CCD スキャナ。あと、本体にテンキーがついてるのが好き。コピーのズーム設定にはかなり重要。さらに、前面右端にデータカード(4 種類)のスロットもついてて、個人的にはこれもよく使う。直接印刷するとかじゃなく、単なるカードリーダーとして。 DOS から Windows に移行したとき Epson 買って、実際に使ったら「騙された」と思った(情報操作にひっかかったわけです)ので、以後は HP。3 台目。壊れたんじゃなく、新機能が欲しくて。フチなし印刷はしませんが、下マージンを極小にし、厚いハガキの紙送りを安定させるために、厚紙ハガキの下のほうまで印刷するときは PostIt (8cm 角)を印刷しない面のシッポにつけます。これは 3 年前にニフティの HP 関連フォーラムに投稿した TIP。 しかし、複合機の設定が複雑だからって、スキャナ設定ダイアログに IE のモジュールを使うってのはかなりダメでしょう。ひょっとして Mac で使ったほうがそのへんが回避できるかなあ。 追記: 詰替インクを ここ から買ってみました。よいみたいです。黒も純正と比較してどっちがどっちかわからないレベル。(2004/05/20) カタカナにしたときのアクセント (2003/06/30)ふだん他の人が Painter のことを日本語のコンテキストでどう「発音しているか」というのはけっこうわからないもので。コンピュータ関係のことは本や雑誌を読むとか、ウェブ上の情報とか、メールだったりするので、ナマで聞いたりしないんですよね。 で、BS マンガ夜話の「最終兵器彼女」の回で、いしかわじゅん氏がちょこっと Painter のことに触れたんだけど、ここでの発音が「ぺインター」(日本語の高低アクセントで、「イ」のところが高い)だったのに違和感を感じた。なんでだろ、と思ったので、ちょっと分析。 カタカナ外来語については、しばらく前に「しっぽは上げたままで終わる」というアクセントが出てきてそれが増加傾向にあるんだと思う。「サーファー」が「サーファー(平板に上げたまま)になる例をあげて解説されていたのを記憶している。そういうわけで、いしかわじゅん氏の発音は「古典的」なだけで、おかしいわけではない。「爆竜戦隊アバレンジャー」と同じ。 「ディレクター」と「ディレクター」で比較すると、やっぱり前者は古典的であり、後者はその単語に対して「馴れ馴れしい」ような、「知ったかぶり」のような(業界っぽいような)、口語っぽい感じがある。ということは、Painter を「ペインター」と言いたがるわたしは、Painter が身内感覚、なのかも。(あるいは若作り。) さて、これとまったく違う問題が Photoshop についてはありまして。なんか「フォトショップ」と言う人種がいるみたいです。これは日本語のルールに反します。(わたしは現在のところ「フォトショップ」と言っています。) どうして一部でこれが使われているかを推測すると、「英語の発音を移植」の線が濃厚でしょう。あとはグループのリーダー的なユーザーから周囲に感染。あと、アップルジャパンあたりの方針も怪しいかも。 でも日本語のコンテキストではやっぱりこれはヘン。これをやるなら、Macintosh は「マッキントッシュ」、Painter は「ペインター」、Illustrator は「イラストレーター」、layer は「レイヤー」、などなど、首尾一貫してやってほしいです。絶対的にどっち、というより、相対的な整合性の問題として。 でも、こんなことを気にするのは「語学屋」だけだろうなあ。あ、「語学屋」は「結局は通じればなんでもいい」ということもよくわかってます。 デジカメデータを DPE ショップでプリント (2003/07/09)なんだか駅前の DPE ショップ(フジフィルム系チェーン店)に、デジタルカメラの記憶メディアを読む機械がだいぶ前から入っているんですが、どんなもんか試しに行ってきました。 プリント料金は L 版が 35 円、ハガキが 40 円、などです。その場でプリンタに渡して出力されるのかと思ったら、30 分の待ち時間がありました。 プリント結果はたいへん美麗です。普通の印画紙に通常の写真と同様にプリントされていて、インクジェットプリンタ用の用紙のコーティングした表面のいやな感触もないし、虫眼鏡でチェックしてもインクジェットとは違う質感です。 その後、ここで使用している機械は、デジタルミニラボ(Super Digital Printer)「フロンティア」というものだとわかりました。この機械は「普通のカラー印画紙にレーザー光線で画像を直接書き込む」んだそうです。普通のフィルムからのプリントもフィルムからスキャンして同じように処理なんですと。もう「焼いて」ないって知らなかった……。 ただ、そのままハガキとして使えるかも、と思ったのは甘かった。写真の印画紙なので、普通の写真と同じく、裏にはメーカーのロゴが薄く印刷されているし、厚みもペナペナ。で、気がつけば、家でどのくらいまでの印刷ができるもんかな、と買ってきたインクジェット用ハガキ用紙が各種たまっている。 ところで、この売ってるインクジェットプリンタ用紙がまた、みんなペナペナなんですよね。なんでか、と考えると、プリンタメーカーの推奨する厚みかなんかより薄いものしか売ってないんですな。しかし、ハガキ用紙の薄いのってどうしたって安っぽい。Hewlett-Packard のプリンタ、前面給紙なんで、紙の厚みがあるとシッポのほうの印刷が紙の弾力でバグってバンドが出たりすることもありますが、売ってる用紙の 2 倍くらい厚みがある紙でも、少なくとも上 2/3 は平気です。他のメーカーはどういう理由で厚いのがダメなのかな。 そういうわけで、ふつうはスケッチ用とか水彩用とかのハガキに印刷していますが、さすがに写真になると、表面の細かいザラつきのせいで、細部がつぶれます。それでインクジェット用の用紙をいろいろ試してみました。虫眼鏡で見てもほとんどインクのドットが見えないような印刷ができるのは確かです。しかし、光沢紙なら発色もかなりよくても、ベタつくような表面の質感は好きになれないし、かと言ってマット紙だとなんとなく色の深みが足りない。 そういうわけで、面倒だとは思ったけど DPE ショップに持って行ったところ、Panasonic LUMIX DMC-FZ1 の 200 万画素でも「銀塩」と区別がつかないものができてきました。たぶん自動で明るさ調節かなんかかけられてしまうせいで、暗いところが多い画像は明るい部分が飛んでるかな、とか、発色が思ったのと違う、とかいうのはありますが、色の艶みたいなのがやっぱり魅力的です。 で、その葉書サイズのプリントに余ったインクジェット用ハガキを貼り合わせたところ、どっちも薄いんでちょうどいい、高級感のある厚みになりました。写真プリントのほうがわずかに大きいので、余分をハサミで切り取ります。ちょっと手間だけど、この結果ならいいかな。ちなみに、DPE ショップでそのまま使えるほんとのハガキとして出力してもらうと、初期費用がかなりかかり、さらに 1 枚あたりも 40 円ではすみません。少ない枚数ならこの方法はおすすめです。 注意 ― 葉書サイズにプリントしてもらうと、デジカメのデータと縦横比が違うので、短辺の両側が少し裁ち落とされます。構図もちょっと狂ってくるので、ハガキ用に撮影するなら、あらかじめそこまで考えたほうがいいかもしれません。また、「デジカメで撮ったそのまま」のデータしか受けつけていない、ということです。レタッチしたデータも自動処理の機械じゃなくてカウンターから依頼すれば受けつけてもらえますが、1 件につき初期費用が 300 円になります。 フジフィルム系 PALETTE PLAZA のデータカード読み取り機は、デジタルカメラが JPEG につける EXIF データがないとファイルを読み込まず、画像選択リストにも表示しません。また、画像選択リストに表示されるのは、JPEG データに内蔵されるサムネイルです。おおむね、EXIF 表示ツール Exif Reader と同じような読み込みかたのようです。 (2003/08/12 少し加筆。) いつのまにか使っていた Panasonic 製品 (2003/08/26)Panasonic はたぶん有名ブランドではあるけれど、テレビやビデオカメラ以外だとマイナーな感じがする。でも、わたしは気がついたらけっこう Panasonic 製品を持っていた。(同じ松下でもナショナルの家電と言うととてもメジャーなんだが。) 筆頭は Let's Note というトラックボールを装備したノートパソコン。これは CF-S21 を Windows 95 時代に買い、その後 Windows 2000 の載った CF-B5XR (CF-B5FR の業務用バージョンである Pronote 版)を追加購入して使用中。Panasonic というロゴのついたパソコン、というのはなんかちょっとヘン、というかあのロゴからパソコンという連想は実際に使っているわたしでもしないわけで。 累積使用時間が長いと思われるのがテレビ兼用液晶ディスプレイ TX-D5L31TN-J。2000 年の前半に買ってるからすでに 3 年以上。主に内蔵チューナーの「ながらテレビ」で 1 日 15 時間くらい稼働している働き者。コンポーネント端子という画質のいい入力端子(なんかあんまり普及してない気がする)がついてるので、PlayStation 2 用ディスプレイにもなり、その他に S 端子と普通の AV 端子もあって Game Cube なんかもくっついており、さらに PC 端子にはサブのパソコン(バックアップ + CD-ROM 焼きマシン)がつながっていて、そのディスプレイにもなる、非常に多機能なやつ。同じころ出ていた三菱の兼用ディスプレイよりずっとキレイなんである。でも、その後、Panasonic は液晶ディスプレイは売らなくなってしまったんで、後継機種はなし。 PHS が Panasonic の KX-HV210。DDI Pocket の端末というのはあまり選択肢がないので、これは珍しくはないけど、DDI Pocket そのものがマイナーなので、やっぱりマイナーなのかな。 そしてデジタルカメラの LUMIX DMC-FZ1。Panasonic がデジタルカメラを作ったらどんなものになるか多少の心配はあったけど、「手ブレ補正装置」の技術をデジタルビデオから受け継いだだけでなく、かなりよくまとまった面白いものになっている。……ひょっとしていつのまにか Panasonic ファンになってるのかな。いや、そのわりに Panasonic の DVD-RAM ドライブとか、シェアを取ってるものは買ってないので、素直なファンではないことは確か。 あと、National の電球や蛍光灯管、Panasonic の電池とかも愛用してます。 バイリンガル版 攻殻機動隊 (2003/10/11)講談社インターナショナル、2002 年 9 月 6 日発行、著者 士郎正宗、訳者 フレデリック・L・ショット、約 360 ページ、1,850 円。 アマゾンから届いてちょっとびっくり。英語がメインで日本語が欄外に、と聞いていたが、英語がメインなら左から開いて絵は左右反転なのかと思ったら、絵は日本語版のままで、そのフキダシに英語が横書きでムリやり入っていて、欄外に日本語が縦書き、というすごく読みにくい体裁になってた。作者の欄外コメント部分は英語になっていて、★マークの番号で巻末の原文と対応。また、マンガでは重要な描き文字について、日本語のオリジナルを残した上で横に手描きではないフォントで英語を添えてあるのが、たいへんみっともない。見た目はかなりダメ。さらにこの作品は文字が多いから、かなり読みにくいかも。(日本語版でさえ、読みにくい、わかりにくい、と言われてるみたいだし。) そういうわけで、ファンなら日本語版と英語版を別々に買ったほうがいい。ただ、英語の単行本で一部「成人向け」なので削られているページ(Part 3 Junk Jungle 冒頭)が残っているとか、通常の日本語版(他に「攻殻 BOX」で販売された大判ハードカバー版がある)よりは紙質がいいとかの利点はある。いっぽう、通常日本語版と同じサイズのままで、日本語を欄外に印刷するために余白を多く取ってあるので、絵の縮尺が小さくなっている。カラーページの色はちょっと色がキツい感じで通常日本語版のほうがいい。 英訳者の Frederik Schodt さんというのは、英語での日本マンガ論なども書いている人で、日本語ができるだけでなくマンガにも詳しいようだ。この作品の翻訳も「こんな難解なニホンゴをよく英語にできたなぁ」というたいへんハイレベルなもの。何しろストーリーが細部まで把握できないと翻訳はできないから、単に日本語が読めるガイジンにはできない仕事。海外でもファンがついている士郎正宗だからなんだろうが、この訳者が担当してくれたことは原作者にはとてもラッキーなことだと思う。もちろん読者にもラッキー。(というのはまったく誤訳がないというわけではない。誤訳はあるもんだ。平均点のほうが重要。) ところが、このバイリンガル版では、英語版(Ghost In The Shell / Dark Horse Comics 版)と比較するとセリフに細かい差異が非常にたくさんあるし、効果音描き文字はほとんど英語版と違っている。あまりにもマンガ特有の省略形をフツウの表記にした、というあたりはわかるが、他にも違ってる理由が不明。要するに英語版の英語のほうがいい、というかカッコいい。日本の英語学習者のために訳しなおしたりしたのかなあ。そんなに手間をかけるというのもちょっとヘンなので、Schodt さんの英語を元に、他の人が平易な英語で書き直したという可能性もなきにしもあらず? 英語版単行本の利点は「版型が少し大きい」ということ。好きな作品は大きい版型で読めるとうれしい(左右反転だけど)。さらに英語単行本の巻末には、英語で分冊で出たときの表紙絵らしいもの 8 枚が収録されている。この表紙絵はすでに画集に収録されているものだと思うが、画集はあまり持ってないので確認できず。 |
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