Painter メモ (1)
複数のレイヤーをずれないように反転する。
- 「Select All / 全選択」を実行。(この場合、「全部」というのはキャンバスの外周のことになる。レイヤーの外周は無視されるし、そもそもはっきりと定義されていなかったりする。)
- 鉛筆など、細い線を描くのに適当なブラシを選択。
- 描画範囲(選択範囲の内側・外側・両側のどこに描画するか)が、「内側」になっていることを確認。(内側にすることで、輪郭の正確さを期す。)
- 反転が必要なレイヤーにフォーカス移動。
- 「Select / 選択範囲」メニューから「Stroke Selection / 輪郭にストロークを描画」を実行。
- 反転する予定があるレイヤーの数だけ上の動作を繰り返す。
- レイヤー一覧から Shift キーを押し下げながら複数レイヤーを選択しておいて、反転実行。
Painter 6 ではレイヤーを対象として「輪郭にストロークを描画」が実行できないので、同じく「全選択」しておいて四隅の内側に点を描いておく。
この件については Painter IX で「キャンバスを反転」という機能がついたので、ちょっと便利になった。
レイヤー反転用に描いたレイヤー輪郭線を消す
- 各レイヤーで、必要な描画部分だけを選択。
- その部分について「Select / 選択範囲」メニューから「Float / レイヤーに変換」を実行、あるいは「レイヤー調整ツール」で Option / Alt + クリックすると、選択範囲が子レイヤー(「layer floating object / 浮動オブジェクト」)に変換される。(最初の方法では「切り抜き」になり、Option / Alt + クリックの場合は複製される。)
- 「子レイヤー」をレイヤーリストの中で引きずって、独立したレイヤーにする。
- 元のレイヤーを消去。
Cut & Paste を使うと位置がずれるので、ずれては困るときは上記の方法で。
Painter 終了時に自動的に Pre-Built Brush File を消去。(Windows)
Painter のフォルダにバッチファイルを作成して、Painter の終了時に Pre-Built Brush File の消去を実行する。
painter8.exe
del "Brushes\Pre-Built Brush File"
という内容で(パスとファイル名は個別の環境に合わせること) painter8.bat という名前(原理がわかっていれば、ファイル名はなんでもいいけど、拡張子は必ず bat にする)のテキストファイルを作成。(必ずテキストエディタを使って編集すること。) 起動ショートカットの「リンク先」にこのバッチファイルを指定して起動すると、Painter8.exe がまず起動され、さらに終了時に del が実行される。Macintosh でも Apple スクリプトその他で同じようなことができるはず。
Painter IX には Pre-Built Brush File のファイルサイズの上限を監視する機能がついた。が、この上限がけっこう大きいが、以前より Pre-Built Brush File の有効度も上がっている(ブラシの持ち替えが軽い)気がするので、基本的には放置の方向でよさそう。
HTML ファイルのオンラインヘルプで、あるはずの単語が検索でヒットしない。
- GREP ツールを入手して HTML フォルダで GREP をかける。GREP は通常、テキストエディタとペアで使用。このへんはそういったツールを解説しているウェブページを読めばわかります。
- Windows の「検索」機能(スタートメニューにある)で、「ファイルとフォルダを検索」を開き、「ファイルまたはフォルダの名前」は「*.html」、含まれる文字列は検索しようとする単語にして、探す場所は「参照」から Painter のヘルプフォルダを指定する。ヒットしたファイルのリストが表示されたら、そのファイルを開き、(HTML ファイルなのでブラウザで開くほうがよい)、その上で目的の単語を「検索」する。
(こういう作業が頻繁に必要なら、効率のいい GREP の導入をすすめます。)
「開く」ダイアログの「ブラウズ」機能のしくみ。
Macintosh 版では、ファイルを保存するとき、イメージキャプチャ(クローン作成と同じ原理)を縮小して、リソースフォーク に PICT 画像 として付加している。原理的に問題がないし、サードパーティのビューワーでもこのサムネイルを見ることが可能。
Windows 版では、ファイルを保存したフォルダの preview.pix ファイルにサムネイルを追加保存。この preview.pix 内のサムネイルは保存されたファイルを移動したときいっしょに移動しないし、ファイルが削除されても残る。編集不可。
RIFF 管理用の JPEG ファイルの作成
- Windows 版での preview.pix があてにならないので、自力で RIFF ファイルひとつに JPEG ファイルひとつ(以上)を作成し、それをサムネイルとして RIFF ファイルを外部から管理することを可能にする方法。
- 基本的には、ファイルを閉じる前に「Clone / クローンを作成」を実行、それを JPEG 保存しておく。保存の時のファイル名から「Clone:」を削除したほうが、フォルダ内容をファイル名で並べたときに RIFF ファイルと JPEG ファイルのペアの確認がしやすい。
- サムネイル的に使うには、RIFF ファイルと同じ縮尺の JPEG ファイルは大きすぎる。作成したクローンをリサイズし、さらにちょっとシャープをかけて保存するのがいいと思う。
- 「クローン」−「サイズ変更」−「シャープ」という作業をまとめて実行するためにはスクリプトを使用する。スクリプトを記録・保存してもいいが(こういう目的での記録のためには、スクリプトのオプションで「初期状態を保存」のチェックをはずす)、次のスクリプトをテキストファイルに Copy & Paste して、保存したファイルをスクリプトパレットの「開く」ダイアログの「インポート」から読み込んで使うと、他の設定に影響がない。スクリプト内で指定している設定は目的に合わせて変更。
clone
resize_image scale 0.50000
image_processor operation 1 aperture_type 0 amount 2.00000 highlight 0.50000 shadow 0.50000 sharpen_red 1 sharpen_green 1 sharpen_blue 1
上のスクリプトは全 3 行、3 行目は表示で折り返されている。3 行目では「シャープ」に「ガウス」方式を使用している。これは Painter 7 で追加されたもの。Painter 6 までならこの行は
sharpen radius 2.00000 highlight 0.50000 shadow 0.50000
となる。ファイル名から「Clone:」を削って JPEG 保存するのは手作業。ファイル名は JPEG である以外はだいたい同じでないと、同じファイルのサムネイルだとわからなくなる。
Painter 日本語版作成の品質
Painter 6 から悪化。ブラシバリアントの名前を比較するだけでも、Painter の動作をちゃんと反映しているか(反映してなかったら誤訳)、英語の理解として正しいか、などわかる。
たとえば Painter 5 までは paint brush は「ペンキブラシ」と訳されていた。Painter 6 では「ペイントブラシ」。これは意味が通じない。動作の反映としても paint brush はペンキでベタ塗りするようなバリアントである。
bristle というごく普通の単語を、「剛毛」という意味のわかるものから「ブリストル」という意味不明で読みも間違っているもの(正しい読みは「ブリスル」)に変更したのも Painter 6。また、digital airbrush を「デジタルエアブラシ」と明解に訳さずに「エアブラシ(すじ)」という意味不明だけでなく間違った連想をさせるものにしたのも罪深い。
もちろんブラシバリアント名だけでなく、ユーザーガイドの新しく追加された部分が他より質が悪い。「日本語版ローカライゼーション」のクレジットと責任ははっきりさせるべき。他のメーカーにとっても、もしもとの英語(とは限らないが一例として)と日本語の両方がわかるスタッフがいれば、「ここはまずい」という指標になる。
パレットのセクションの開閉
パレットのセクションのタイトルの左端の三角形は、セクションが閉じているときは右向き、セクションが開いているときは下向き。この三角形をクリックすることで、各セクションの開閉トグル(反対の状態に切替)ができる。また、三角形の右にあるタイトル文字部分をクリックすると、セクションが開いているときは閉じ、閉じているときは そのセクションのみを開き、他は閉じる。画面スペース節約に便利(Painter 6、7、8 共通)。
Painter 8 の Tracker とブラシサイズ変更
「Tracker / ブラシ履歴」パレットには、選択して実際にストロークを描いたブラシバリアントが順に履歴として残る。ここの履歴はすべて「一時的」なもので、「保存」されているバリアント設定はそのまま、ひとつのセッションで同じバリアントのさらにバリエーションを使用することができる。バリアントの「サイズ」以外の項目を少しでも変更すると、新しく履歴に追加される。
サイズ変更は履歴に残らないので、一時的にサイズを変更してブラシを持ち替えたらリセットしたい、というときはベースとして使いたいサイズでまず何か描いてそのサイズでブラシ履歴に入れておき、サイズ変更してバリアントを使用したあとで履歴をクリック選択することでサイズがリセットできる。(プロパティバーのブラシアイコンからはバリアントを「保存」したときの状態に戻すことができる。)
前の履歴をサイズ変更した新しい履歴で上書きしたいときは、
- 前のバリアント履歴を選ぶ。
- 「Tracker / ブラシ履歴」のメニューから、「選択された履歴をクリア」を実行。
- サイズを変更してから、ストロークを描画。この時点でこの設定が履歴に追加される。
レイヤーのキャンバスより外にある部分を削除する。
「全選択」に反転はないので、キャンバスの外を選択することができない。「全選択」した状態で「Float / レイヤーに変換」を実行すると、その部分が「子レイヤー」として分離するので、レイヤーリストで子レイヤーを独立レイヤーに昇格しておいて(ちょっとひきずると親レイヤーとのつながりが切れる)、元のレイヤーを削除する。
Painter 6 の古い情報
Web Archive に残っている 【 Corel 移籍後の Painter 6 紹介ページ 】 (ネットペインターとテキスタイル解説 PDF へのリンクあり。)
Painter 8 ブラシバリアントメモ
Impasto ブラシの Smeary Bristle と Smeary bristle Spray は同じ設定(違うのは名前とサブカラー)。意図不明。
ブラシバリアントの一時ファイルをまとめて消去 (Painter 7 and 8; Windows only)
Painter の Brushes フォルダ、あるいは Painter Brushes / 標準ブラシ フォルダなどライブラリ単位のフォルダに、消去専用のバッチファイルを作る。内容は、
del /s c_*.*
これは、このバッチのある位置から下のサブフォルダを含めて、ファイル名の最初が「c_」で始まるファイルを全部削除する、というコマンド。そういうわけで、このバッチがどこにあるか、が重要。Brushes フォルダに置いて実行すると、その下の複数ライブラリにある一時ファイルすべてを削除するので、一時的に保存してあるものが、消そうとしていないものまで削除されないように注意。
バッチを実行するにはバッチファイルをダブルクリックするか、そのファイルのある場所で DOS 窓を開いてコマンドラインから実行、あるいは、ショートカットを作成してそこから。
Painter 8 なら「Brush Selector / ブラシセレクター」のメニューから「Restore All Default Variants / バリアントをすべて初期状態に戻す」を実行するほうが確実。これはブラシライブラリ単位(読み込まれていないライブラリについては実行されない)。
Painter 8 の墨絵ブラシ
かなりの数のバリアントが「重ね塗り」の青紫色固定に設定されている。色の固定をはずすには、「保存」ダイアログを出し、「現在の色を保存」のチェックをはずして保存する。
Impasto のある領域での「消去」。
「Auto Select / 自動選択」や「Color Select / 色選択」で選択範囲を作って、その選択部分を消去(Delete / Backspace キー)すると、impasto のある部分では色だけでなく厚みも消える。面白い効果が可能。
Painter 8 の Color Set で色見本が隠れない設定。
Windows 版で Color Set がデフォルト(= 最小)サイズのときの、スクロールバーをのぞく内部の広さは 171 x 143 pixels である。
色見本の四角を区切るグリッドを表示すると、そこに 1 pixel 必要であるが、このグリッド線がウィンドウ内の右端に来ると、その右の 1 マスは次の行に送られずに完全に隠されてしまう。
四角の大きさの調節は、Color Sets のメニューから Swatch Size - Customize を選択してダイアログを表示したままスライダを調節すると、結果を見ながら適当な大きさを決定しやすい。
使いやすいのは、幅 25 (横 7 マス)、幅 22 (横 8 マス)や、幅 16 (横 11 マス)で、縦を小さめにした設定。すなわち、横幅優先にしないと、右にひとマス隠れる。(このバグは 8.1 パッチで修正されました。)
Painter 8 の Color Set は、独立したパレットになっている状態なら縦横ともにもっと伸ばすことができるので(小さくすることはできない)、横幅を伸ばして右端のマスが隠れないように調節するという方法もある。
カラーセットの右端が隠れるバグは Painter 8.1 で修正された。
Color Set の自動生成で色数を制限する (Painter 7 & 8)。
- カラーセットの抽出元にする絵に「Posterize / ポスタライズ」効果をかけて、色数を減らしてから「New Color Set from Image / イメージからカラーセットを作成」を実行。Posterize 処理では似た色は統合されるため、処理のレベル数は Posterize 後の色数には正比例しない。
- 「Woodcut / 木版効果」をかけてから、同じく。色数設定に従ってダイアログの下部に表示される色 + 黒が抽出される。Woodcut ダイアログでは、下部に表示されている色はひとつずつ手作業で変更することができる。
Painter 8 のカラーセットの色見本の置換えは、Control + クリック。(Painter 7 の Option / Alt + クリック とは違うので注意。)
Painter 4J 販売元。
1996 年の NHK 趣味百科のテキスト「はじめてのコンピューターグラフィックス」の広告によると、1996 年当時、Macromedia の製品は SystemSoft が扱っていた。その次の広告ページに Painter 4 日本語版。発売元は ESSELTE (レトラセットジャパン株式会社)。Windows 版は 63,000 円、Macintosh 版は 87,000 円。そんなこともあったんですね。
ちなみにこのテキストで使用しているソフトは Super KID 95 と Photoshop 3。
カラーセットの編集しなおし。
Painter では同時に 2 つのカラーセットを開いて編集することができない。ひとつのカラーセットから色見本を新しいカラーセットにコピーするには、カラーセットを開いた状態で画面をキャプチャし、キャプチャからカラーセットの部分を切出して、そこから Dropper (スポイト)ツール(ショートカットは Painter 7 & 8 では Option / Alt、Painter 6 では Command / Ctrl)で色を拾い、新しいカラーセットに追加する。
グラデーションのサンプル表示。
グラデーションパレット(あるいはセクション)を広げたときに表示される、現在選択されているグラデーションのサンプル表示。これをクリックしてそのまま押さえていると、その間グラデーションが回転する(Painter 7 & 8)。または、クリックすると回転が始まり、外でクリックすると止まる(Painter 6)。
Windows NT 系で使える uniq
のんた さんが 【 Windows で CUI 】 で紹介しているうちの 【 NT 版 UNIX-like tools 】 がパスを通すだけで使えて便利。
(Last Modified: 2003/06/22)
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