Painter ワークショップ [print] |
Painter IX 詳細情報 (1)パッケージ内容Painter IX のパッケージは Windows および Macintosh 共用のハイブリッド CD-ROM 1 枚、「Painter ハンドブック」、シリアル番号などを書いた紙、の 3 点のみ。画像は 【 Lab:dddo / Painter IX 英語版レビュー(製品版の箱) 】 で紹介されています。 Painter 8 と同じく、Painter IX も製品を 1 本購入すれば Windows でも Macintosh でも使うことができます。ただし、実際に使用するのは 1 コピーのみ、バックアップとしてもう 1 コピー可、という条件がありますので、複数のマシンで同時に使う場合はちゃんと複数購入してください。 古いバージョンでも Painter 6 の一部までハイブリッド CD でしたが、Windows と Macintosh でシリアル番号が別なので、OS 間での移動はできませんでした。いつでも Windows と Macintosh の間で使う OS を変更できるというのは、Painter 8 からの大きなメリットと言えると思います。Photoshop でも当然これは不可です。 CD-ROM は 1 枚に減りましたが、ちゃんと追加のブラシライブラリ、テクスチャライブラリ、なども以前と同じように付属しています。Extra というフォルダがあるので、ここから必要なものをコピーします。(Extra フォルダを丸ごとコピーしておくのが簡単。) また、以前のバージョンと同じように、Painter 購入者が著作権料フリーで使える写真画像も付属しています。このバージョンでは Jupiter Images というフォルダが素材写真のフォルダです。素材写真としては小さめですが、とりあえず無料。 「Painter ハンドブック」は 180 ページほどのリング綴じの本です。Corel の Painter ニューズグループの意見やアンケート結果での、マニュアルはあまり読まない(付属のヘルプでよい)、チュートリアルの入ったものがほしい、という要望に対応して、今回はユーザーガイドではなく、この本が付属になりました。 ユーザーガイドは PDF ファイルとして CD-ROM 内に収録されています。が、ひとつ 注意。Painter IX のユーザーガイド PDF はヘルプの内容から細かい部分を省略した、ちょっと省略バージョン で、Painter 8 までではヘルプの内容とユーザーガイドの内容が一致していたのとは違います。それでも量としてはかなりありますが。というわけで、細かいことまで解説されているのは「オンラインヘルプ」のほうです。 PDF で省略されているのは、どうもほぼセクション単位のようで、「作業画面」(これは「ハンドブック」に収録)、「選択範囲」、「アルファチャンネル」、「ダイナミックプラグイン」、「テキスト」、「ウェブ」、「スクリプト」、「キーボードショートカット」、および、「イメージ効果」のかなりの部分のようです。PDF でこのようなセクションに言及する場合、「ヘルプのこの項目を参照するように」という記述になっています。 また、PDF のページの書式が、これまでの「伝統の」横長三段組から、縦長(通常の用紙と同じ)の一段組になりました。検索や印刷には便利です。 オンラインヘルプは Windows 版では Windows HTML Help 形式になりました。キーワードからの逆引きや検索は、以前の HTML + JAVA の形式より便利になっています。Macintosh では今回も HTML 形式です。 印刷物としてのユーザーガイドは、単体での販売となります。日本語版もコーレル・ジャパンで販売予定となっています。(英語版では、これも付属のユーザーガイド PDF と同じく、一部が省略されたバージョンで、以前よりページ数が少ないものになっています。) ハンドブック以下、ハンドブックの内容を簡単に紹介しておきます。章立ての本文より前に Painter 作例が 20 ページほどあります。
この「ハンドブック」は印刷フォントがたいへん小さいので、内容的にはもっとページ数の多い印刷物に相当します。日本語版は当然、日本語訳されたものが付属します。 データフォルダ関連Painter 8 からの大きな変更点として、マルチユーザー対応 があります。これは字面だけ見ると個人ユーザーには関係ない機能ですが、設定ファイルなどが保存される場所が変更 になったので、実はちゃんと把握しておく必要があります。 Painter IX をインストールしたあと、最初に起動するときは少し時間がかかります。これはシステムのユーザー情報保存位置(下記参照)の下に専用フォルダを作成し、そこに必要なデータファイルをコピーするからです。コピーされるのは、Painter 本体に関連した設定ファイル(カラーセットとその他のライブラリ含む)および、今回の新機能の Welcome Screen 用のデータです。ブラシファイルは、そのブラシバリアントを最初に使用したときに本体のコピーがユーザーフォルダに作成され、ユーザーによる変更はすべてこのコピーしたほうのファイルに保存されます。 Painter が作成する「ユーザーフォルダ」の位置は、ユーザー名(OS 起動時やログイン時に使う名前)を username とすると、Windows 2000 および XP ではシステムドライブ(通常 C ドライブ)の C:\Documents and Settings\username\Application Data\Corel\Painter IX\、Macintosh OS X では /Users/username/Library/Application Support/Corel/Painter IX/ となります。 Windows の場合、「フォルダオプション」の「表示」の設定で「すべてのファイルとフォルダを表示する」をオンにしないと、このフォルダが見えません。また、「登録されているファイルの拡張子は表示しない」のチェックもはずしておかないとデータの管理ができません。 ブラシを新しく作成した場合も、ここに追加になります。ですから、「すべての設定を初期化」するときの退避、あるいはバックアップを取るとき、このフォルダのブラシファイルを対象にする必要があります。 ブラシファイルのうち、Painter 内部からユーザーが削除できるのは、このユーザーフォルダに新しくコピーされたものに限られます。(間違えてデフォルトライブラリを消すことはなくなりましたが、ブラシバリアントの数が多すぎて困る、というときの対応が少し複雑になりました。) 古いバージョンから「ブラシライブラリをインポート」した場合、変換してできた XML ファイルはこのフォルダに追加になります。 Painter 内部からは、アプリケーションフォルダ(Painter 本体がインストールされているフォルダ)にあるブラシファイルも、ユーザーフォルダにあるブラシファイルも まったくシームレス (統合されていて差がわからない)です。Painter に慣れていないユーザーには親切かもしれません。また、不具合が起きたときに、Shift キーを押し下げながら起動 することで、このユーザーフォルダが完全に初期化され、設定は消えるものの不具合は解消するので、以前のバージョンのように Painter の設定ファイルを CD-ROM からコピーし直すような作業もいりません。 ライブラリ関連(カラーセット、テクスチャ、パターン、その他)のファイルもここにコピーされたものが読み込まれます。ライブラリに変更を加えると、Painter 終了時に自動的に変更が保存されるので、そのへんは初心者にもわかりやすく、ライブラリの使い分けをしないかぎりたいへん便利です。 が、ライブラリファイルの使い分けや切り替えをする場合、新しくライブラリファイルを読み込むと、自動保存されている 現在のファイルが上書きされる ので注意してください。Painter の内部からライブラリ保存ができないものについては、上記のユーザーフォルダのファイル本体のコピーを作成しておきます。 アプリケーションフォルダとユーザーフォルダについて、それぞれどういうファイルがあり、何のファイルなのかを 【 Painter が使うファイルの種類 】 にリストしましたので、参考にしてください。 Welcome 画面操作
Painter IX での新機能ですが、本体そのものに増設したというより、システムの HTML 表示機能を使って追加した機能と言えます。OS のデフォルトの HTML 表示機能を使います。すなわち、Windows では Internet Explorer のモジュールを使用しています。このデータはユーザーフォルダ内の「HTML」フォルダにありますので、HTML や javascript に慣れていれば多少の編集ができます。 起動時にこの画面が表示されるのをオフにするには、「Welcome 画面」の右(あるいは左)のタブから「Setting Up Painter / Painter の設定」を選んでクリック、右ページの一番下にある「Show this dialog at startup / 起動時にこの画面を表示する」のチェックをはずします。次回から表示されなくなります。 メニューの「ヘルプ」−「Welcome...」からいつでも呼び出せます。上記のチェックボックスにチェックをつければ、また次回から自動表示。 Painter アプリケーションフォルダの box.id ファイルをリネームすると、この Weocome 画面は呼び出されなくなります(ヘルプメニューからも表示できません)。また、起動時のスプラッシュも表示されなくなります。少しでもすばやく起動したい場合にはいいかもしれません。 Painter IX が起動しかけたのに、ちゃんと起動せず異常終了する場合、OS のブラウザ関係モジュールの呼び出しに失敗している可能性があります。このとき、box.id をリネームして Welcome 画面の表示を止めることで Painter が起動します。 Welcome 画面で追加になった機能としては テンプレート があります。これはこの画面からしか利用できない機能です。テンプレートを利用するには、アプリケーションフォルダの Template(英語版)あるいは「テンプレート」(日本語版)というフォルダに、使いたいイメージサイズ、解像度、ペーパーカラーの RIFF ファイルを入れておくと、テンプレートのリストに表示されるようになります。このとき、ファイル名(拡張子部分をのぞく)そのものがテンプレートのリストに出てきますので、イメージサイズなど具体的なファイル名にしておきます。 2005/08/12 ― Welcome 画面による起動失敗について加筆。 (Last Modified: 2005/08/12) |
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