Painter ワークショップ [print] |
変更点の概要 これはいままでの Painter にはなかった新規の画材。ねっとりした感触で表面張力のある絵具。専用のレイヤー上でしか使えない。(他の画材と混在させるためには、絵具の状態を確定して通常レイヤーに変換しなければならない。) このグループにはデフォルトで多数のブラシが用意してある。「resist」という絵具の乗りをはがしたり絵具をはじいたりするタイプの消しゴムがあるのが独特。輪郭をまとめてなだらかにしたり、色の混じりをぼかしたりもできる。ストロークをベクター・データで保持していて、すべて複雑な計算をして表示するので、処理は重い。が、いっぽう、キャンバスのサイズ変更をしてもくっきりした線を保つという特徴がある。 この画材は Painter 6 までのリキッドメタルに色がついたもの、と考えてもいいかもしれない。 6にも「水彩」はあったが、7の「水彩」はまったく別物になった。だから6までと同じように使おうとすると腹が立つ。「別物」であることを念頭に置いて触ってみると、なるほどこれは「水彩シミュレーター」としての機能はそれなりに上がっているのだ、とわかる。 問題は、6の水彩と同じようなブラシが存在しないこと、である。「6の水彩」というブラシセットがあるが、これを読み込んでも、かんじんの水彩エンジンが6とはまったく違うために、ぜんぜん6の水彩ブラシが再現できない。とくに水彩境界とにじみの挙動が違いすぎるのが問題。) 7の水彩は「水彩レイヤー」でしか使えない。キャンバス上でも使えない。水彩ブラシでキャンバスに触れると、自動的に水彩レイヤーが作成される。水彩レイヤーは、作成されるときの「合成方法」は Gel(フィルタ)である。6でもキャンバス上の水彩はじつは他の画材と混ざることのない「水彩レイヤー」だったのだが、これが完全に独立したかたちになった。 新しい水彩ブラシは、紙に筆で絵具を置いてから一定の 時間をかけて 絵具がにじんだり、混じったり、垂れたりする。ブラシで置いた絵具は1ピクセルの色の粒になって、画面上でわさわさと移動する。粒の色が選択色より濃いのはなぜだろう。水彩の設定項目は多くなったが、なかなか思ったような効果が出ないのが辛いところ。 また、用意されているブラシが基本的に「水彩塗り混ぜ」ではなく、水彩塗り重ね 方式で、色が重なるとどんどん暗い色になるのも、使いにくく感じる原因になっている。白を選ぶと「透明」になる。(透明色のブラシでも現在のところ色のブレンドには使えない。それは「塗料」の「にじみ」が機能していないから。) Painter 7.0 E の水彩は、設計意図どおりに動作していない印象がある。水彩がらみのバグも多い。バグについては Painter 7 のバグ ページへどうぞ。 チョーク類でテクスチャのある紙に描画すると、ストロークの方向とテクスチャの表面の凹凸とのかねあいで着色される。同じ場所で行ったり来たりすると塗り残しがなくなる。(6ではストロークの方向は無関係でテクスチャの凸部分から順に着色された。) 表現に微妙さが増しているようだ。
上は Painter 7 で Painter 6 の「畝入りパステル」テクスチャを使い、Painter 6 のブラシを読み込んで「チョーク(太)描画したもの。下は同じものを使った Painter 6 での描画。
(Last Modified: 2001/12/12) |
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