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circle100 円クロースアップレンズ

「クロースアップ」は close-up で、日本語ではふつうは「クローズアップ」と表記されることが多いですが、英語屋としては間違った発音を自分が書くことに抵抗があるのでこう表記しています。抵抗がないかたが「クローズアップ」と表記することに異議はありません。

Panasonic の FZ1 を使っていて、まあこのサイズと値段のカメラなのでいろいろ限界はあるわけだが、そのひとつがテレ側で撮影できる被写体の距離が最小で 120cm あるということ。また、これにテレコンバージョンレンズをつけると、遠くのものはさらに大きく撮れるが、小さいものを大きく撮ることはやっぱり不可能。というのも、テレ側の最短撮影距離はテレコンバータの倍率に比例してさらに大きくなってしまうから。

そういう場合はどうするか、というと、クロースアップレンズというものをつけるともっと寄れるらしい。が、これをつけると焦点が合う範囲がすごく狭くなってくるらしい。

どのクロースアップレンズを買うか決める前に実際の使用感を試してみたい、と思った。また、代用品として入手しても、使えればそのまま使い続けてしまえ、という気持ちもあった。何はともあれ 100 円ショップへ。

クロースアップレンズの代用としては、基本的に凸レンズ・拡大鏡のたぐいならいい、というのはこれまたネット上の実例で学習ずみだったので、それを念頭に置いて 100 円ショップ店内をチェック。で、入手したのが「ルーペクラブ 照明付き拡大鏡」というモノ。MADE IN CHINA。その 100 円ショップにはこの同じ系列で大きさが 2 種類あったが、大きい方を買ってきた。大きい方のレンズ直径が FZ1 のフィルタ類直径の 55mm より大きそうだったからである。この特定の拡大鏡の「加工材料」としての利点は次のとおり。

  • レンズ部分の直径が 60mm あり、FZ1 で「ケラレ」が生じない。
  • レンズがプラスチックで軽い(レンズ精度は実際のブツを見て許容範囲内と判断)。
  • 柄の部分に照明用の豆電球がついていたり電池スペースがあるので、それに合わせてレンズ部分の周囲の枠にかなり厚みがある。
  • 柄の部分がちょっと安っぽいプラスチックで加工しやすそう。

それを買ってきて何をやったか、というと、柄の部分を除去して、レンズ枠に「東京防音株式会社」の「防音戸当たりテープ」(クロロプレンゴム製・わたしはコレがかなり好きで、何にでも貼ってます)を半幅に切って貼っただけ。柄の除去はまず、料理用の鉄串を熱してプラスチックを溶かして切り、その後ヤスリかけ。こういう作業用の道具があればもっと簡単にできる作業だと思われる。

FZ1 + ブタバラアダプタ + 100 円レンズ

それがこの左のもの。ネジはないが、「防音戸当たりテープ」のスポンジのねっとりした弾力性のおかげで、【 ブタバラさんの ジュラルミンアダプタ 】 の上からはめるだけで安定してくっついている。テープが一周していないのは、製作者がいいかげんなせいでもあるが、ちょっと遊びがあるほうを最後に押し込むとムリなくはめられる、という思わぬ利点もあり。

100 円レンズ 装着状態

「100 円クロースアップレンズ」装着状態の勇姿。レンズがちょっと緑色がかってるのがわかるが、余分な留め具がないのでなかなかスマートである、と製作者はホクホク。レンズ径が大きいので画質が悪くなる周辺部はあまり使用しないのもよろしいと思われる。しかし、たぶん No. 3 のクロースアップレンズくらいの強さがあるので、ピントが合う範囲は非常に狭い。ちゃんとしたレンズで買うのは No. 1 にしようと思った。

FZ1 単体のマクロ

【 どどど さんの FZ1 撮影最大倍率検証 】 にあるように、FZ1 で小さいものをできるだけ大きく撮影しようとすると、ズームを 2 倍あたりにしてマクロ撮影する必要がある。このへんが限界。(この写真は 35mm 換算でのズーム値 76mm で撮影 = ズーム値 2.2 倍。)

100 円クロースアップレンズ使用のマクロ

100 円クロースアップレンズを装着すると、ズームはどのあたりでも近くまで寄れる。同時にこの強さの凸レンズをつけると、ズーム位置がどうであれかなり近い距離でしか撮れない、しかも焦点が合う範囲が狭い状態になる。この写真は 163mm。上の例とも、レタッチやトリミングなしの縮小のみ。

この撮影比較例はついでに撮影したので、近づける限界ではなく構図優先になっています。

(Last Modified: 2004/01/11)

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